みなさんこんにちは。ひだまりスマイル歯科です。
「持病があるけど、インプラント治療は受けられるの?」「高齢の親にインプラントをさせたいけど、糖尿病があると無理?」といったご相談を、清田区でも多くいただいています。
持病がある方にとって、手術や体への負担がかかる治療は慎重に検討しなければなりません。ですが、適切な診断と連携体制のもとで治療計画を立てれば、多くのケースでインプラント治療は可能です。
この記事では、「インプラント 持病」という検索キーワードでお調べの方に向けて、
- インプラント治療が難しくなる代表的な持病
- 全身疾患とインプラントの関係
- 免疫力の低下が引き起こすリスク
- 実際のQ&A事例
などを具体的に紹介していきます。
持病があってもインプラントをあきらめたくない方、ご家族のために正しい情報を知っておきたい方は、ぜひ最後までご覧ください!
持病がある方のインプラント治療
インプラントは、歯を失った場所に人工の歯根を埋め込む治療法です。
手術を伴うため、全身の健康状態が治療の可否に大きく関わってきます。
持病があるからといってすぐに治療を断られるわけではありませんが、特定の疾患をお持ちの方はリスクが高まるため、歯科と内科の連携のもと慎重に判断する必要があります。
以下に、インプラント治療が難しくなる主な慢性疾患をご紹介します。
歯周病
歯周病は、歯を支える骨を溶かす病気であり、インプラント治療と非常に関係が深いです。
インプラントも骨に支えられる治療なので、歯周病が進行している場合、埋入後に「インプラント周囲炎」という状態を引き起こす可能性が高まります。
当院でも、歯周病が進行している患者さまには、まず歯周病の治療を優先して行い、その後、インプラント治療へと進む流れを推奨しています。
特に40代以上の方の約9割が何らかの歯周病を持っていると言われているため、早期発見とケアが重要です。
一部の肝臓病・肝機能障害
肝臓は、体内で薬を代謝する重要な臓器です。肝機能が低下していると、インプラント手術後に使用する薬剤(抗生物質や鎮痛薬)がうまく代謝されず、副作用が強く出る可能性があります。
また、肝臓病が進行している方では、血液の凝固機能に障害があるケースもあり、出血が止まりにくくなるリスクもあります。
こうした場合は、手術前に血液検査を行い、内科主治医と相談のうえで安全性を確保します。
糖尿病
糖尿病の方は、傷の治りが遅く、感染症にもかかりやすいため、インプラント治療において特に注意が必要です。
しかし、血糖値が適切にコントロールされていれば、インプラント治療は可能です。
実際に当院でも、HbA1c(糖化ヘモグロビン値)が7.0以下に安定している患者さまには、医科と連携したうえで安全に治療を行っております。
糖尿病のコントロールが不十分な状態で手術を行うと、インプラントの成功率が下がる可能性があるため、事前の調整が不可欠です。
未成年・妊婦などインプラント手術の負担が大きい
未成年者は、顎の骨がまだ成長途中であるため、インプラントが骨と正しく結合しない可能性があります。
そのため、基本的には骨の成長が止まる18歳以上からの治療が推奨されています。
また、妊娠中の方はホルモンバランスの影響で歯肉が腫れやすく、治療中や術後の感染リスクが高まる可能性があります。加えて、手術に伴うストレスが母体と胎児に影響する可能性があるため、原則として出産後に治療を検討します。
手術後に良くない影響が出る可能性がある
持病をお持ちの方の場合、インプラント手術の影響が思わぬ形で全身に表れることがあります。
例えば、高血圧の方が手術中に緊張して血圧が急上昇し、心臓や脳に負担がかかるケースや、心臓病の方で術後の炎症によって不整脈が起きる場合もあります。
こうしたリスクを防ぐために、当院では術前に問診・血圧測定・かかりつけ医への情報提供などを徹底しています。
免疫力が低下している患者さんにおけるリスク
免疫力の低下は、感染リスクを高め、治癒力を弱めます。とくに、抗がん剤治療中の方や透析を受けている方、長期間ステロイドを服用している方は注意が必要です。
感染のリスク
免疫力が下がっていると、術後の細菌感染が起こりやすくなります。
インプラント手術後に感染が起こると、インプラントが骨と結合できず、抜去せざるを得ないこともあります。
そのため、術後の口腔内の清潔維持と、抗菌薬の適切な使用が重要です。
抗生物質の使用
持病のある方に対しては、通常よりも慎重に抗生物質の種類や量を選びます。
腎機能が低下している方では、薬が体内に残りやすいため、過剰な投与は避ける必要があります。
安全な投薬設計のためには、血液検査のデータや主治医からの情報提供が欠かせません。
インプラント治療の全身疾患へのリスクに関するQ&A
Q. 心臓病がある父でもインプラントはできますか?
A. 主治医と連携のうえ、全身状態が安定していれば可能なケースもあります。術中の心拍や血圧管理を徹底して行います。
Q. 高血圧ですが、手術は問題ないですか?
A. 術前に血圧を測定し、必要に応じて内服調整を行います。安定していれば問題なく手術が可能です。
Q. 精神疾患の薬を服用していますが影響はありますか?
A. 薬の種類によっては、唾液の分泌が減少し、インプラント周囲炎のリスクが高まることがあります。歯科医師に事前にお知らせください。
まとめ
インプラント治療は、持病があるからといって一律に不可能になるわけではありません。
大切なのは、全身状態を正確に把握し、医科との連携をしっかりと行うことです。
当院では、持病をお持ちの方にも安心して治療を受けていただけるよう、丁寧な問診と事前準備、術後のフォロー体制を整えております。
「治療できるかどうか不安…」という方こそ、まずは専門的な相談を受けてみることをおすすめします。
ひだまりスマイル歯科では随時お電話でのご予約を行っております。
何か気になる点がございました方は、下記のお電話番号にご連絡ください。
011-888-5588
監修者:
医療法人社団 成陽会
ひだまりスマイル歯科
院長 水上直弘